「魔獣絵師」ことTechnoPanda(テクノ・パンダ)の編集に拠る仮想的未来生物図鑑です。
(現在、ゲスト様からの投稿は受け付けておりません)
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長い事此方の更新を止めたまま放置しておりました。
いや、ネタは幾つか在るのですが、諸事情にて此方の更新にまで手が廻らない状況が続いてまして。
今のところ此方を閉鎖する予定はありません。
先の日記でも書きましたが、未来生物の時代設定、特に「500万年後の世界」を大幅に変更したいと目論んでいます。
完成がいつになるか全く不透明ですが。
今年中には何とか体裁を整えたいなぁ…。
バンカル(ハルポケロドン・イスキロプリテス)
分類*哺乳綱 有蹄齧歯目 ディスティロドントミス科
大きさ*全長1.2m。ヤギくらいの大きさ
棲息時代*近未来(今から500万~700万年後)
棲息地域*中央アジアの草原地帯
概要*
有蹄齧歯類のひとつ。近縁種のヴィラ(その項参照の事)では上に向かって伸びる牙が、この種では横に伸びるのが特徴。 牙は太く緩やかなカーブを描いており、 スイギュウのツノを思わせる形状をしている。
背中から腰にかけて、堅く密集した剛毛が生えているのも特徴的。 この剛毛は、捕食者に対し幾許かの防御の役割を果たすようである。
食べ物は専らイネ科の植物で、 他の有蹄齧歯類とは食べる部位を違える事 (ヴィラは草の根、プーカは成長した草、バンカルは一度噛み切られ中途まで伸びた若い草を好む)で、 食資源に乏しい荒野での“住み分け”を可能にしている。
有蹄齧歯類では最も群集性が強く、 しばしば数百頭の大群で移動する姿が見られる。 繁殖力も強く、一回のお産で2~3頭は出産する。
ミトラ(フォネオカウダートゥス・コンストリクトルス)
分類*哺乳綱 有袋目 フクロジャッカル科
棲息時代*600万~850万年後
大きさ*体長95~125cm、尾長90~145cm、体重20~30kg
棲息地域*南アメリカの草原地帯
概要*
オポッサムから進化した肉食性有袋類「フクロジャッカル類」のひとつ。
外見はヤマネコの頭を持ったサル類と言った趣で、鋭く発達した犬歯と、大きな爪が生えた頑丈な親指を持つ前肢、そして纏じょう性(物に巻きつく性質)を保持した太く長い尾を持つ。
普段は地上をうろうろしているが、狩りの時は手近な樹に登って身を潜め、射程距離に獲物(小型の草食動物)が通りかかるや、尾で枝に巻きついてぶら下がり、自由になった四肢で獲物の不意を討ち、あっという間に樹上に引き摺り上げる。
また、四肢で枝を掴んで身体を固定し、尾で獲物を締め上げる事もある。
引き摺り上げた獲物は樹上で噛み付いてとどめを刺す事が多い。
一産一子で、母親は子供に対しては深い愛情を注ぎ、一人前になるまで面倒を見る。基本的にメスが縄張りを保持し、オスはその縄張りの間を放浪しながら暮らす。
モギィ(フクロジャッカル:リコディデルフス・エラフロペス)
分類*哺乳綱 有袋目 フクロジャッカル科
棲息時代*近未来(今から500万~700万年後)
大きさ*頭胴長90~110cm、肩高60~70㎝、尾長65~80㎝、体重9~17㎏
分布域*南アメリカの草原地帯
概要*
有袋類の一種であるオポッサムから進化した肉食性有袋類。
体型はイヌ類に似ており、速く走る事に適応したすらりとした長い脚を持つ。 また、先祖では樹に巻きつけ移動の補助に用いられた長い尾は纏じゅう性を失い、 今では疾走する時のバランサーとして機能する。
身体も大きいが、四肢と尾以外の器官は比較的、先祖であるオポッサムの名残を留めている。
拓けた環境に数頭の群れで生活し、肉食性。主に地上に棲む様々な小動物(齧歯類やヘビ、アルマジロなど)を獲物として狩る。 時に群れで協力して大型の獲物を狩る事もある。
育児嚢は健在で、産み落とされた子供(一産3~4子)は ある程度の大きさに育つまで袋の中に留まり、 外へ出る頃には眼も開き、自分で歩けるようになる。
マカラ(デルフィノフォカ・エレファナスス)
分類*哺乳綱 食肉目 デルフィノフォカ科
棲息時代*近未来(今から500万~700万年後)
大きさ*全長8~11m、体重5~9t
棲息地域*北半球の海洋
概要*
クジラやイルカが絶滅した後、色々な動物が空白になった生態系に潜り込みを果たした。地域によりそれは有袋類だったり鳥類だったり爬虫類だったりと様々だったが、それらの中で最も早くクジラの生態的地位に納まったのはアザラシの仲間だった。彼等は出産の時だけ上陸する他は、殆どの時間を水中で過ごし、様々な海洋生物を餌として利用していた。
クジラが絶滅して間も無く、一部のアザラシ類が進化の末に「子供を海中で出産する」進化を遂げた。結果、出産の時に危険を冒して上陸する必要の無くなった彼等は比較的速いスピードで海中の生活に適応し、完全な水棲生物へと変貌したのである。
最早陸上の移動に使われなくなった後脚は尾と癒合してクジラの尾鰭に似た器官となり、長時間の水中生活に対応して皮下脂肪が分厚く進化し、替わりに体毛は全く退化した。…クジラに次ぐマクロネクトン型哺乳類「新アザラシ類」の誕生である。
マカラは、こうした「新アザラシ類」の中でも取り分けて大きな種類であり、ゾウの鼻を思わせる大きな鼻と、下顎に生えた発達した牙が特徴的。沖合いから沿岸までの広い範囲に、一頭のオスと数頭のメス、その子供からなる群れで暮らす。牙はオスの方が大きく、主にオス同士の争いの際に武器として用いられる。
餌は様々な魚類で、狩りの時には極めて面白い鼻の使い方をを見せる。
体長40cm以上の大きな魚は普通に口で咥えて捕るが、それ以下のサイズの小さな魚を食べる際には魚群の下からそっと近付き、長い鼻を使って獲物を吸い込んでしまう。吸い込んだ獲物は鼻の中の空洞に蓄えられ、これ以上入らない、と言うギリギリの許容量になると其処でやっと狩りを中断し、海面に浮上して鼻の中に溜まった獲物を口に入れ、飲み込むのである。食事の間は鼻からの呼吸は殆ど行わず、また海中では肺に蓄えた空気を呼吸する為に、狩りの間に酸欠になると言う事はないようだ。
ディアボロ(デモノコルヴス・ニグロヴィリディス)
分類*鳥綱 燕雀目 モノノケカラス科
棲息時代*近未来(今から一億年後)
大きさ*全長3.5~5m、体重100~120kg
棲息地域*アジア。主に森林地帯
概要*
地上での生活の結果二次的に遠い先祖である恐竜に酷似した姿に変貌したカラスの仲間「モノノケカラス」の中でも最大級の種類。萎縮した翼、頑丈な後脚、長く硬い尾…などの特徴は他種に準ずるが、他種に比べて圧倒的に体躯が大きく、特に頭部の発達が著しい。また、前脚(翼)に非常に大きなツメ(正確には風切羽の羽軸が変形したもの)が付いているのも特徴。
モノノケカラスの仲間では最も捕食性の強い種類で、性質は極めて凶暴。森林の奥地に単独かつがいで広大な縄張りを構えて暮らし、目に留まった生き物は同族以外全て獲物と見做して攻撃を仕掛ける。主に植物食性の大型爬虫類を獲物にするが、飢えれば生死の別を問わずありとあらゆる生き物を捕食し、時にはヴーピア(その項参照の事)を襲って捕食する事も珍しくない。
嘴の上部に斧の刃のような飾りが付いているが、これは視覚的なディスプレイである他、屍肉に嘴を突っ込む際に傷口を押し開き、押し広げる役割があるようだ。
卵生、体内受精。産卵数は他の近縁種に比べると少ない(一度に1~2個だけ産卵)。子育てはメスのみで行う。
ナーブゲジャ(レムリコルヴス・ファシアノカウダータ)
分類*鳥綱 燕雀目 モノノケカラス科
棲息時代*近未来(今から一億年後)
大きさ*全長0.9~1.1m、体重3~5kg
棲息地域*世界各地。主に森林地帯
概要*
カラスが地上性の生き物として進化した生物。地上での生活の結果二次的に遠い先祖である恐竜に酷似した姿に変貌した、「モノノケカラス」と呼ばれる地上性鳥類のひとつ。
萎縮して飛翔には全く使えない翼、二足歩行に適応して大きく頑丈に進化した後脚、バランスを取る目的で硬く長く伸びた尾羽がこの仲間の共通の特徴。
ナーブゲジャはこの仲間でも最も端緒に近い種類で、尾羽と翼以外の器官は先祖のカラスと比べてそれほど特化している訳ではない。食性も同様で、木の実、昆虫、屍肉、死魚、他の動物の卵や雛、トカゲなどの小動物など実に雑多なモノを食べる。モノノケカラス類は一般に体が大きい種類ほど捕食性が強くなり、最大の種類ではほぼ肉食である(「ディアブロ」「ヴーピア」の項を参照の事)。
森林の奥地に小さな群れで暮らす。卵生、体内受精。巣は倒木の陰など目立たない場所に作られ、子育ては雌雄共同で行う。